各地のシャッター通りを歩く

人口が毎年1パーセント程度の割合で減っていく。人口減少の主な要因は自然減、つまり出生数を大幅に上回る死亡者数によるもの、というのは、次の各都市にもほぼ共通しています。

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秋田県横手市

横手市は秋田県の東南部、横手盆地の中央部にある地域の中心的な都市です。雪が多く、横手公園のかまくら、それに最近ではB級グルメの横手焼そばで有名です。横手盆地はあきたこまちなど米作りの盛んな地域です。
平成元年度には11万7000人だった人口が、平成31年1月末には9万人に減っています。
年間の減少数が1000人を超えたのは平成22年からです。人口のピークは昭和25年の14万6000人でした。老齢人口と年少人口が平成2年に逆転し、現在は老齢人口が年少人口の約3倍になっています。また、自然増から自然減に逆転したのは平成3年ごろで、平成26年には、年間の自然減は900人を超えています。(平成28年 横手市人口ビジョン)

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横手市ではJRの駅とバスターミナルが近く、そくには人が集える交流センターもあります。実際にそこには実際に市民が集まってきています。しかしかつての中心市街地は開けている店も少なくなり、シャッター通りとさえ呼べない状況になっています。雪が多いため、特に冬の移動はクルマの移動に頼りがちになるからでしょうか。人通りがとても少ないという印象です。クルマに頼るようになって、鉄道やバスをあまり使わなくなったことも理由なのかもしれません。

新潟県十日町市

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魚沼産コシヒカリの産地として知られる稲作地域で、日本有数の豪雪地帯です。屋外芸術祭の越後妻有アートトリエンナーレでも有名です。
人口5万3000人(平成31年1月末)
昭和25年に10万4000人だった人口が緩やかに減少、平成2年には老齢人口が年少人口を上回りました。自然減(出生数-死亡数)は年々拡大し、平成26年には出生数372人に対し死亡数861人になっています。一方、社会減は平成4年ごろからほぼ横ばいでおおむね年間300人前後で推移しているようです。
(十日町市人口ビジョン 平成27年10月)

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雁木のような雪除けのアーケードがどこまでも続いていますが、そこは文字通りのシャッター通りです。そのシャッターの上に小中学生の書道作品が飾られているのがなんとも印象的でした。空き地も多く、中心市街地でも駐車場には不自由しないのではないかと感じました。駅のそばのスーパーには広い駐車場があり、買い物客のほとんどは車で訪れます。市役所の東側にも大型のスーパーがあります。ここには雪除けのアーケードはつながっていないのですが、クルマで訪れる人たちでにぎわっている印象でした。駅からつながる雪除けのアーケードというインフラは貴重な資産だと思うのですが、おそらく市民の多くは車で移動するので、日常生活では必要としないのでしょう。これから雁木のアーケードはどうなってしまうのでしょうか。

千葉県銚子市

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利根川の河口の南側に広がる銚子市子漁港は水揚げ量全国1位を競っています。
また、ヤマサ醤油、ヒゲタ醤油があって醤油の生産地としても有名です。
人口5万9000人(平成31年2月1日)昭和30年には9万2000人でした。自然減では死亡数は毎年1000人前後で平成22年ごろから横ばいが続いていますが、出生数は減少していて、平成22年の365人から平成28年は257人に減っています。(銚子市の資料より)

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銚子市は、海産物の水揚げと醤油と、犬吠埼や銚子電鉄などの観光で有名なのに、東京からちょっと遠い(時間がかかる)という理由だけで人口が減っているように思います。かつての商店街は典型的なシャッター通りです。でも銚子電鉄のキャッチフレーズ「絶対にあきらめない」に象徴されるような希望が感じられるまちです。

群馬県桐生市

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群馬県桐生市は、京都の西陣織と並び称された歴史ある織物のまちです。
人口は11万1000人。人口のピークは昭和50年の13万4000人で、平成17年に人口が増えているのは合併によるもののようです。

自然増減が減少に転じたのは平成4年から。平成29年には、出生500人に対して死亡1700人。社会的増減も毎年500人超の転出超過となっていて、年間の人口減少数は平成29年で1695人となっています。(桐生市の資料より)

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桐生市は、文化の香りがするまちです。が、それだけに中心市街地の空洞化もハンパじゃないです。個性的ないかにももったいない建物が空き店舗になっているのは、本当にもったいない気がします。 若手の建築家にリフォームを頼めば、大喜びでボランティアでも飛びつきそうな物件が少なくないのですが、リフォームしたところでそれが収益に結びつくかというと課題があります。ともあれ、電動アシスト自転車まで無料で貸し出す桐生市の取り組みは、篠原涼子のポスターとともにとても好感が持てます。

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この国の行方

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